石垣島24日目。

diary_867345183_53.jpg──石垣島だららん紀行24日目。
早朝、日の出を見るために宿の周辺を散策。
太陽が昇る直前、少しだけ夜が立ち止まってくれた。
人も夜も優しい島だよ石垣は。
ビーチサンダルで草むらを歩くと、帰路につく直前のキジムナーたちが小さな柄杓で僕の足に水をかけてくれる。
夜露でデコられたすべての緑が朝日を受けて輝きまくるのを見て、あぁすっかり忘れてたけどこれが朝なんだなと。
ついでに、中坊のころ友だちと企てた無謀な自転車旅行のことなどを唐突に思い出してしまった。
なんとなく今日がその日だろうという予感がしたから、部屋に戻って『ノルウェイの森』を読みはじめたらにいつの間にか夜が帰ってきていた。
おかえりなさい。
おなかすいたので、名古屋からきた小学五年生のコウちゃんが《いまにもブルースリーがバトル始めそうな雰囲気の店!》と絶賛していた焼き肉屋へいってみる。
その名も『朝鮮焼肉 東京亭』
店構えからしていちげんさんを寄せ付けない玄人好みの佇まいメガ盛り。
うっわこれ大丈夫かな……と不安になりながら店の扉を開けると、喫茶店を無理やり改造して焼き肉屋やってる感アリアリだった。
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ボロボロになったビニールのソファはあちこちテープで補修されてるし、真っ赤なセロファンで彩られた窓ガラスが遠い異国の飾り窓と重なって妖艶な空気醸し出しちゃってるし。
ここは『メンガテー』と双璧をなす美崎町の魔空間といっても差し支えないだろう。
……だがしかし、焼肉は確実にウマい!
そして肉の盛りが最高!
一人前が明らかに二人前の分量だもの。
僕はもう石垣で焼肉食べるときはここでいい。
むしろここがいい。