挫折挫折絶頂感。

ご存じの方はあまりいないと思いますが、僕は中高生のころクイズマニアでした。
当時流通していたクイズ本はほとんど丸暗記とかそんなレベル。
さらにはクイズの文法についても研究しまくり。
クイズの文法とは、たとえばこの問題。
《アルプス三大北壁といえば、アイガー、マッターホルンとあとひとつは?》
これはもう出題者が「アルプスさんだ」まで読んだ時点でパーンとボタン押してもOKです。
テレビ番組のクイズの問題って誰に向けて作られているのかというと、これはぶっちゃけ視聴者じゃないですか。
アイガー、マッターホルンは「比較的誰でも知ってる名称」なので、クイズの答えとしては力不足。
テレビ的に面白くないし、視聴者に「へー」っていってもらえない。
だから必然的に『グランド・ジョラス』が答えになるよう問題制作せざるを得なくなる。
「アルプスさん」でボタンを押さないのは問題が
《アルプス山脈最高峰といえばモンブラン。では、日本アルプス最高峰といえば?》
なんて展開になる可能性を考慮してるからで、「アルプスさん」に続く文字が「み」か「だ」で問題を予想するわけです。
さらに突き詰めて《アルプス三大北壁》と《アルプス山脈》ではアルプスのイントネーション違うという部分に着目するより高度な先読み技術もあるんですけど、そのへんはもう反射神経の領域。
ロジックは理解できていても体がついていきません。
──で、高校1年生の夏、満を持して臨んだ『第13回全国高等学校クイズ選手権』。
予選のYES・NOクイズ1問目でまさかの敗退。
なけなしのお小遣い使って大分から夜行列車で福岡までいき、たった1問で夏終了。
後にも先にもあれほどの挫折感は経験したことない。
──高校2年生の夏、さらなる研鑽をつんで挑んだ『第14回全国高等学校クイズ選手権』。
またしてもYES・NOクイズ1問目敗退。
2年連続1問目でアウト。
心が折れてしまった。
それで限界を感じ、以降なんとなくクイズからは遠ざかるんですけど、惰性と思い出作りで臨んだ『第15回全国高等学校クイズ選手権』で、まぁ驚くほどあっさり予選を突破したんですよね。
後にも先にも経験したことのない正真正銘の絶頂感。
アドレナリン分泌量、スタジアム級!
そのときの様子が
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4402736
この動画の2分19秒あたり。
映ってるのチームメートのM君ですけど。
僕は後ろ姿だけだなぁ……。
結局、準備不足がたたって直後のペーパーテストで敗退したんですけどね。
そこもまたいい思い出です。