秋口。

 ボサッとしてたらアンタ、果物狩りシーズン終了的な雰囲気やん!
 むしろ房総方面ではまもなくいちご狩りが視野にはいってくるエリアもあるらしく。
 心残り多いわほんと。
 などとやけにしんみりしてしまう秋のしけた空気を一掃すべく、マイル使い切る勢いでパーッと遠出したい。
 JAL潰れちゃいそうな気配あるしね。
 北の大地はうまい食べ物盛りだくさんだろうなあ……。

敗北。

 アレルギー性結膜炎によるダメージも一段落。
 んじゃまあお天気よさそうだしサッとロングライド楽しんでソバでも食いますかということで早朝、長野に向けて出発しました。
 甲州街道ひたすら前進して甲府に向かい、ちょっと休んで松本方面を目指すという予定。
 ルート検索するとおよそ220キロ。
 ほとんど1本道なので迷う心配なさそうだし、距離的にも手応えを感じられそうなよいプランだね我ながら。
 懸案事項としては、土日をほぼ飲まず食わずで過ごしてしまったことと、久しぶりに体重計に乗ったらスティーブ・ジョブズくらい激ヤセしてたことくらいでしょうか。
 まあ別に関係ないねと思っていたんだけど、自宅から八王子まで30キロ走って違和感に気づく。
 すでに100キロ漕いだ後くらい息が上がっているし、まったく足が回らないのだ。
 高尾で朝に追い越され、ついでにハイドレーションパックも空っぽ。
 夏の激アツ時期でもこんなにノドが渇くことなんてなかったのに……。
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 コンビニで水分チャージして再び走り出し、トリックアート博物館通りすぎてラブホゾーンを抜け、大垂水峠を突破。
 そのまま相模湖畔を通り抜けて大月まで走るも、ああもうこれは本格的にダメだなという疲労っぷり。
 だけどせめて甲府くらいまでは走りたい。
 普段は走行距離150キロを超えてからでないと手を出さない『黒ニンニクの力』と『レッドブル』をダブルでチャージし、全力でペダルを踏む。
 だけどまるでダメ。
 それでもなんとか笹子駅を通過し、峠へと向かう本格適な登坂ルートに突入。
 地図を見るとあと4キロほどで最高点に達し、そこから甲府まではガーッと下り基調っぽい。
 つまり、たった4キロ頑張るだけでとりあえず甲府には到達できる。
 4キロなんて、どんだけのろのろ走っても30分かからない距離だ。
 でもまったく前に進めない。
 100メートル、いや50メートル進んだだけで足を付いてしまう始末。
 心拍数も180から下がらない。
 口も開きっぱなし。
 じりじり進んでは足を付き、心拍数落ち着かせてまたペダルを漕ぎを繰り返して1キロくらい進んだところで、とうとう自転車ごとパッタリ倒れてしまった。
 ビンディングで足を固定しているわけでもないのに。
 ……くやしいけど引き返すか。
 弱音を振り払おうとして再び自転車にまたがったけど、完全に心は折れている。
 これ以上はもう絶対前に進めない。
 峠を越えられないって、医療の現場なら死を意味するフレーズだ。
 アンタ〜って、僕の亡骸にお嫁さんがすがりつくところだ。
 旅の途中で無念の死。
 うぅ、こんちくしょう。
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 半ベソかいて最寄りの笹子駅まで引き返し、電車で無念の帰還です。
 走行距離96キロ、走行時間4時間43分、2755キロカロリー消費。
 かつてないしょっぱさ。
 キチンと食事しておかないと100キロ程度も走れない、というのが本日の教訓です。
 まあ病み上がりっつーのもありますけどね。
 言い訳ですけどね。
 誰に対しての言い訳なんですかね、いったい。
 とまあそんな感じで笹子峠に心を折られ、しょげかえってふて寝などしたわけですが、近いうちにリベンジ果たしたいと思います、はい。
 もうでもかなり寒いんだよね、あのへん。
 指切りグローブつらいから、途中で軍手買うかどうかすげえ迷ったもの。
 あと川の水ちょーキレイ。