警報。

 2年かけて親知らずをすべて抜歯した。
 疲れがたまったりストレス過多になると決まって右奥の親知らず周辺がズキズキ痛み出し、ひどいときは食事に支障が出るほど腫れてしまうこともあったため、「どうせなら全部抜いとくか」ということで4本すべて片付けた。半年に1本のペース。上の親知らずはちょろかったけど、下の親知らずは抜歯の途中で麻酔切れるアクシデントもあって拷問レベルのつらさだった。
 しかしこれで生涯親知らずに関する悩みから解放されたぜよ、と土佐弁で得意気になっていたのだが、抜歯によって新たな問題が浮上し、すごく困っている件について書き記しておきたい。
 以前、親知らずが健在だったころは、歯痛が体調管理の警報装置的な役目を担っていた。ズキズキ痛み始めたらそれは不調のサイン。すぐゆっくり身体を休めたり栄養あるものをしっかり食べたりすることで、大きく体調を崩すのを防ぐことができていた。
 が、親知らずという警報装置が失ったいまは、本格的に体調崩すまで無理をしてしまうことが多くなったような気がするのである。よく熱を出すし、ものもらい出来る頻度も高くなっている。明らかに。ものもらいの鬱陶しさときたら親知らず痛の比ではない。なのでちょっとだけ、親知らず全抜きしたことを後悔しなくもないのです。
 まあ普段から節制していればいいだけの話、と言われてしまえばそれまでだけど。
 きぃぃぃぃぃぃ! 痛痒い!