悪夢。

 雨、ですな。
 警察から電話かかってこなかったということは、昨日の事故の人、そんな大したケガじゃなかったと結論づけていいんでしょうかね。
 マジでホントに冗談抜きに、頼むから元気でいてくれって感じです。
 だって地味にじわじわ広がってきてるんですよね、僕の心に、トラウマの種ともいうべき黒いシミが。
 目の前を走ってた原付がいきなりトラックに突っ込んで、路上に投げ出された女の子が血を流しながらビックンビックン痙攣してるのを最前線で目の当たりにしたら、そりゃまあ多少なりとも精神面でダメージ食らっちゃうのも仕方ないってもんです……よね?
 さらに怖かったのがヘルメットね。衝撃で遙か彼方に吹っ飛んじゃってた。おそらくあごひもしっかり締めてなかったからだと思うけど。下手したら頭ばっくりいっちゃって、チョーヤの梅酒じゃないけど脳みそとろりんちょな可能性もあるわけじゃないっすか。そうならなかったのはたまたまラッキーだったから、ってだけで。
 基本、僕のハートは乙女だから、そんな凄惨な現場目撃したらもう二度と生肉食えなくなる可能性大。ってゆーか想像しただけでヤバい。
 いやしかし何が一番怖いかって、事故の原因がよくわかんないってことなんですよね。まったくなんの前触れもなく、唐突に突っ込んじゃった。幅寄せを回避して……とかじゃないと思う、たぶん。いや、そこまでしっかり周囲を見てたわけじゃないからなんともなんだけどさ。
 原付に乗ってた女の子のわき見が原因がもしくはデスノートに名前書かれたか、って考えるのが一番しっくりくるんだけど、でもね、あの痙攣っぷりと、そして痙攣が治まったあとのこととかを振り返るとですね、「ひょっとすると運転中にてんかんの発作が起きてしまって……」なんてことを考えずにはいれらなくてですね。
 あ、もちろんアレっすよ、てんかんうんぬんってのは100パーセント僕の悪い妄想ですよ。あまりにわけわかんない事故だったから、なんとか理由を見つけようとしてあれこれ考えてしまってるだけで、実際どうだかなんてのはほんとまったくわかりませんよ。
 ただまあ現場に駆けつけた救急隊員に事故直後の様子を尋ねられ「激しい痙攣を起こしてました」って答えたら「あー、やっぱり痙攣してましたか……」みたいなことを言われたし。やっぱりってなんだよ、やっぱりって! 突っ込んで聞きたいけど聞ける雰囲気じゃなかったし!
 いずれにせよ、車列がトラック・原付・僕、じゃなくてトラック・僕・原付だったら、追突されてたのは確実に僕だったわけっすからね、危うくハードラックとダンスっちまうとこでした。あんな予測も回避も不可能な理不尽すぎる事故に巻き込まれてたらと思うと、それだけでいやーな汗出てきます。
 結構命がけだよなあ、自転車に乗るのって。

目撃。

 片側二車線の道路を自転車で走ってたんだけど、僕のすぐ前を原付が走ってて、さらにその先の路肩にトラックが停車してたんですよね。
 あー、路駐のトラックうぜえな車道側に膨らむの怖えし面倒くせえんだよなあ、なんてことを考えたいたところ、どうしちゃったんでしょうね、僕の前方を走ってた原付がいきなりトラックの左後部に特攻を仕掛け、盛大な破壊音とともに原付を運転していた女の子が道路に吹っ飛ばされてしまいました。
 すげえびっくりしたよ。
 そして一部始終を真後ろから事細かに目撃していたはずなのに、あまりに突然すぎたからなのか、それとも意識がトラックにばかり向いていたせいなのか子細の記憶があいまいで、後から警察に事情を尋ねられてもうまく答えられなかったというね、なんとも情けない話しなんですけど。
 ちなみに後日、調書作成のためのお呼び出しがかかるかもしれないそうです。

白馬。

 登山への欲求が高まりつつある昨今。
 デビューは白馬岳の大雪渓で! なんてことを思案しつつ図書館で登山関連の本を借りてきて読んだんだけど、結論としては「まず高尾山クラスの低山に10回登ってみよう!」ですね。
 マジで死んじゃうって、山をあなどってると。
 装備も手抜きせずしっかり整えたほうがいい。
 ってゆーか今まで京王線車内で本格装備の人を見かけるたびに「高尾山程度でそんな気合い入れちゃうなんて……」とか思ってましたがごめんなさい、考えを改めます。
 まずはしっかりとした登山靴から!